人間失格

今日、職場でたまたま太宰治の「人間失格」の話になった。

上司が「簡単に言って、何で主人公は人間失格なの?」と訊いてきた。

俺は「簡単に説明するのは難しいですね」と答えてその話題は終了したけれど、仕事を終えて帰宅する電車の中で、その質問が頭から離れなくなってしまった。

確かに、なぜ人間失格なのだろう?
主人公はなぜ自らを人間失格などと言うのだろう?

俺は「人間失格」を中学、高校、大学と三回読んでいる。
今さら読み返すのも面倒なので、当時の俺が感じたことでしか答えは見出せないけれど、恐らく、主人公は、自らを人間失格と卑下することによって自分自身を肯定したいのだと思う。
「恥の多い人生を送ってきた」とか、否定的なことを言って開き直っている、というか、誰かに非難された時に、「だから言ってるでしょ?僕は人間失格なんだよ」と予防線を張っている、というか。
それは作者の太宰治の考えが投影されているのだろう。

まぁ、今、改めて読み返したらまた違う感じ方をするかもしれないけれど、だるいから読み返すことはないだろう。
印象に残っている作中のセリフは、  「罪の対義語はミツさ。蜜の如く甘い」。 

太宰治は「トカトントン」とか、「ヴィヨンの妻」が好きかな、俺は。
まぁ、それも学生の頃に読んだきりだけれど。
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太閤記

職場での話。

ちょっと前のこと。

俺と同い年くらいの外国人のお客さんがポータブルゲーム機を買って行った。3DSか2DSだったかは忘れた。

お会計の時、その外国人がカタコトの日本語で話しかけてきた。

「ゲームはやる?」

俺が「一切やらない」と答えると、彼は心底驚いた表情で「電車で何してるの?退屈しない?」と更に訊いてきた。

「本を読む」と俺が言うと、彼は「オーケー、オーケー」と笑った。

「何を読むの?」

「村上春樹とかかな」

彼は「ムラカミはボクも好き」と言った。

司馬遼太郎は読まないの?」

司馬遼太郎?

「学生の時に国盗り物語なら読んだことあるけど、あんまり読まないなぁ」

俺が言うと、彼は残念そうに頷き、「吉川英治は読む?」と訊いてきた。

吉川英治?

「学生の時に宮本武蔵なら少し読んだことあるけど、ほとんど読んだことないなぁ」

太閤記を読みなよ。めちゃくちゃカッコイイから」

彼はそう言ってニッコリ笑った。そして「アリガト」と手を振ってレジを離れた。

俺は彼を追いかけてもっと話したかったけれど、そういうわけにもいかない。

外国人にとっての日本のスタンダードな作家は誰なんだとか、他にどんな日本の作家の作品を読んだのかとか、訊いてみたいことはたくさんあった。

俺と同い年の日本人で吉川英治の「太閤記」を読んだことのある人が何人いるだろう?
思えば32年間、小説ばかり読んできたけれど、その手のジャンルには手を出さなかった。
俺は日本人なのに太閤記も読んだことがないのか、と考えると恥ずかしくなってきた。




そんなわけで、吉川英治の「太閤記」を読んでみようとamazonで調べたら全11巻もある!!!!!

キツイわ!!!笑

センチメンタルなヨコハマ恐竜展2017

先日、みなとみらいのパシフィコ横浜で開催されている「ヨコハマ恐竜展2017」に行ってきた。

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恐竜のデカイ化石やら、動く恐竜のオブジェ(みたいなやつ)やらを観ながらワクワクが止まらなかった。

小学生の頃、俺は恐竜が大好きで、親に頼んで恐竜の雑誌を毎週だか毎月だか買ってもらっていた。
その雑誌の付録のパーツを揃えると標本みたいなのが完成するってやつ。今でもそういう雑誌あるよね。

確か四体完成させて部屋に飾っていたので、かなり長い間、その雑誌を買っていたと思う。
ほかにも恐竜の分厚いムック本も何冊か持っていた。

俺が特に好きだった恐竜は、モササウルス
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何故モササウルスだったかは忘れたけれど、悪そうなツラ構えがたまらない
確か、当時の俺は、名前がカッコイイとか、見た目がカッコイイとか、みんなが「ティラノサウルス強そう!」とか「トリケラトプスかわいい!」とか騒いでいる中、「俺はやっぱモササウルスかな」とマイナーな恐竜好きを気取って「お前らとは違うぜ」とアピールしていただけだったような気がする。

しかし、今となってはモササウルスもマイナーな恐竜ではない。

二年前に公開された映画「ジュラシックワールド」ではモササウルスが大活躍していた。
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それだけ多くの時間が流れたということだ。

様々な感情が胸に去来する。

会場を出てベンチに座ると、俺はもう32歳なんだよなぁ、と思ってガッカリした。

恐竜には、男のノスタルジーを刺激する何かがある。
感受性の高い俺はすっかりおセンチになってしまった。

それにしても、俺が恐竜に夢中になっていた頃に比べると、ずいぶん研究が進んでいるんだなぁ、と驚いた。
昔は恐竜の肌や体毛の色は化石からは判断できなかったけれど、今では化石の遺伝情報から色はもちろん、体の模様まで分かるらしい。凄いよね。




ま、そんな感じで、童心にかえって楽しみましたとさ。

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こういう気分で!

HYBRID THEORY

リンキンパークのボーカルのチェスター・ベニントンが亡くなった。自殺らしい。

僕はリンキンパークをあまり熱心に聴いてきたわけではないけれど、自分の人生のサウンドトラックに含まれるアーティストがこの世を去るのは結構ショックだ。

熱心に聴いてきたわけではないとは言え、ファーストアルバムの「HYBRID THEORY」はよく聴いた。

僕が高校一年生の頃。一曲目の「Paper cut」のイントロを聴いてブッとんだ。
当時はリンプビズキットやコーン、レイジアゲインストザマシーンやスリップノットなどなどミクスチャーロックが流行っていた。
良い時代だった。
僕はすぐにニルヴァーナやマイブラッディヴァレンタインを聴き始めてしまったので、残念ながらリンキンパークからは離れてしまったけれど「HYBRID THEORY 」だけは思い出したように聴いていた。

今回、大量のCDの中から引っ張りだしてきて数年ぶりに聴いてみた。

もちろん、あの頃のように心の底から、身体の芯から、カッコイイとは思えなかったけれど、嫌いではない。

アーティストは死んでも、作品は残る。カッコイイ音楽は色褪せない。

チェスター・ベニントンの死に方には疑問があるけれど、この世界に何かを残せただけでも素晴らしいことだと思う。

ご冥福をお祈りします。

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B'z / B'z The Best XXV

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B'zの25周年記念ベストアルバム「B'z The Best XXV 1988-1998」と「B'z The Best XXV 1999-2012」を聴いている。

新曲の四曲以外は全曲聴いたことがあるし、持っているし、イントロを二秒聞けば曲名を言えるくらい聴き込んでいるので、一曲単位での目新しさは無い。
けれど、デビュー曲の「だからその手を離して」から最新曲「Q&A」までを通して聴いてみると、少なからず感動している自分がいた。その証拠に「裸足の女神」を聴きながら泣いてしまった

小学生の頃、B'zは俺に音楽を聴くきっかけを与えてくれた。
それから今に至るまで俺はずっとB'zを聴き続けている。
こんなに長く聴き続けているバンドは他に無い。
良いことも悪いことも彼等の音楽と共有してきた。
俺の成長の歴史だと言ってもいい
間違いなくこれから先も聴き続けるだろう。

時々こうして胸の内側に火が燈るような感覚があると、ロックの初期衝動を思い出したような気持ちになる。
なんて尊い感覚なのだろう。

こういう気分で!

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MONOEYES / Get Up E.P.

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MONOEYESの新曲「Get Up 」について。

僕は正直、MONOEYESは決して嫌いではないけれど、自分のツボからは少し外れていて、新曲が出たらソッコーでチェックする!というバンドではない。

最初のシングルもアルバムもちゃんとチェックしたし、カッコイイと思ったけれど、何か足りないんだよなぁ、という気持ちが拭えず、熱心に聴き込むことはなかった。

今回の新曲も、あまり期待せずに聴いたのだけれど、そんなスタンスの自分にローリングソバットを食らわせたくなった。

めちゃくちゃカッコイイじゃねーか!!!

メランコリックなメロから一気にエモーショナルになるサビ、失くしたものを憂うのではなく前を向こうというポジなメッセージ、そして聴く者の心情と思わずリンクしてしまう細美武士の優しい歌声。最高。

手垢のついた表現で申し訳ないけれど、僕はまるで自分が励まされているような気がした。


なに落ち込んでんだよ、シャキッとしろよ。
まだまだ先は長いんだ、前を向いて、笑顔で行こうぜ。
こんなこと何回だって乗り越えてきただろ?



楽曲が自分に寄り添ってくれる感覚を久しぶりに味わえて本当に幸せ。
音楽が好きで良かったし、ロックバンドがこうやってリスナーをワクワクさせ続けてくれる限り、生きている価値はあるってものだ、と思う。


しばらくはヘビロテ決定!




こういう気分で!

THE NOVEMBERS / picnic

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THE NOVEMBERSのアルバム「picnic」について。

俺は彼等がどんなキャリアのどんなバンドか全く知らない。
ただ、数年前にバンド名がカッコイイからってことでアルバムを一枚聴き(アルバム名は失念)、なかなか悪くないな、と思ったものの、熱心に聴きこむ事もなく今に至った。

最近、たまたまブックオフでジャケを見てカッコ良かったので、買ってみた。

悪くはないのだけれど、聴いていて「疲れるなぁ」というのが正直な感想。

一人のリスナーとして言わせてもらうけれど、この世界は悲劇で溢れているとか、悪意に満ちているとか、世界が世界であるがゆえの残酷さを激しい演奏と共に声を枯らして叫んで歌にするのは良いけれど、そういうのはシングル一枚でやってくれないかな?

アルバム一枚まるまるそれをやられたらマジで疲れるし、辟易する。

或いは、散々そのスタンスでやっても、アルバムの最後には希望を歌ってほしい。
リスナーを突き放すような曲だけのアルバムは疲れる。

死んでも叶わないとか、鬼の死体を棄てるとか、愛したあなた食べられたとか、深読みしてほし気なメタファーに溢れた曲を歌いまくった挙句、最後の曲でレイプ犯と同じ身体の仕組みの俺、とか歌われたら、やれやれ、って思ってしまう。

まぁ、逆説的に希望を歌っていると言えなくもないかもしれないけれど、俺はそうは思えないかなぁ。


だからと言って、このバンドが嫌いというわけではない。カッコイイと思う。

ただ、疲れるだけ笑


聴き込めばまた感想が変わるかもしれないけれど。

その時はまた何か書きます。




そんなわけで、また次回。

こういう気分で!

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真空ホロウ / ストレンジャー

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真空ホロウのアルバム「ストレンジャー」について。

俺は真空ホロウというバンドのことは全く知らなかったのだけれど、とある女の子にオススメされたので聴いてみた。

彼女曰く、
椿屋四重奏が気に入ったなら真空ホロウも気に入ると思います
とのことだったので、ファーストアルバムと思われる「ストレンジャー」を聴いてみたのだけれど、椿屋四重奏を聴いた時のような衝撃は無かった。
荒削りで勢いがあって、もちろんカッコイイけれど、キャリアが全く違うようなので、椿屋四重奏と比べるのは酷だなぁ、と思った。

俺が特に良いと思った曲は「誰も知らない」。
ちょっと直接的過ぎるきらいはあるけれど、突き放した歌詞が良い。

メジャーからフルアルバムが一枚だけ出ているようなので、聴き比べてみるつもり。


こういう気分で!

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椿屋四重奏 / TOKYO CITY RHAPSODY

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椿屋四重奏のアルバム「TOKYO CITY RHAPSODY」について。


最近、とある女の子にすすめられて椿屋四重奏を聴いてみた。

椿屋四重奏は名前を知ってはいたものの、バンド名からしてミスチルのフォロワーみたいな感じだろうと思って避けていたのだけれど、その女の子と仲良くなるきっかけが欲しかったので(笑)、恐る恐る聴いてみた。

すると、カッコよくて驚いた。

ミスチルのフォロワーどころか、ギターがジャキジャキ鳴っているし、ドラムはパワフルだし、ボーカルに色気があるし、イメージだけで遠ざけたりしたらダメだなぁ、と痛感した。

で、最初に聴いたアルバムが、「TOKYO CITY RHAPSODY」。

ジャケとアルバムタイトルでピンと来たのだけれど、大正解だった。

ちょろっと電子音が混ざってきたりして、エレクトロニカ好きの俺のハートをくすぐってくる。

俺が特にシビれた曲は「LOVER」。

間奏のギター(具体的には3分10秒くらい)がカッコ良すぎて失禁するかと思った。


アルバム全体を通して、光と影が混在しているような印象を受けた。
まさに東京という街そのものじゃないか、と思ってみたり。



そんなわけで、また次回。

こういう気分で!

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illion / P.Y.L

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illionのセカンドアルバム「P.Y.L」について。


今さら説明は不要だろうけれど、軽く書いておくと、illionはRADWIMPSの野田洋次郎のソロプロジェクト。
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俺はファーストアルバムの「UBU」を聴いてブッ飛んでから、「ラッドよりソロの方が好き」と公言している。

ファーストアルバムがあまりにもカッコ良すぎたので、今回のアルバムを聴くのがちょっと怖かったけれど、そんなしょーもない恐怖は杞憂に終わった。

すげぇカッコよかった。

ファーストアルバムとは全く違うアプローチで、無機質な音像に温かみが宿っている、という風に感じた。
その温かみの正体は俺にもよく分からないけれど。

良くも悪くも、バンドでは音楽を表現する上で少なからず制限があると思うのだけれど(ライブでの再現性とかね)、そういう事柄から解き放たれた野田洋次郎の凄まじい表現欲求の洪水が押し寄せてくる。

日本語と英語の入り混じった歌詞はもちろん、電子音やら手拍子やらサンプリングされた音やら、聴きながら次の展開がどうなるのだろうとワクワクしてくる。

鍵盤の美しい旋律も泣かせる。

歌詞カードで和訳を読んでみると、抽象的で切ない言葉が並ぶ。俺好みだ。



仕事が忙しくてまだ通して一度しか聴いていないので、もっともっと聴きこんでみようと思う。

付属のDVDも楽しみ。



ちなみに、俺がシビれた歌詞は「85」の以下のフレーズ。

“君のすすり泣きが恋しいな

「もうたくさん」って言う君の口ぶりが好きだった

「あなたにはもう我慢できない、さよなら」”




俺にも経験がある。
今でも、何年経っても、ケンカした時の顔ばかり覚えているんだ。
別れ際の横顔が何度もリフレインした。

とか言ってみたりして。





そんなわけで、また次回。
こういう気分で!
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